『成長痛の月』飯島章友(素粒社)
川柳の句集です。
紙風船うすずみいろの(来て)をいう
うっすら不吉でエロティック。
川柳なのだけれど、季語を扱った句が結構ある。アプローチはいろいろな角度から。
水ぬるみ水むくみゆく聖五月
上向きにすれば蛇口は夏の季語
野分とは蟬のむくろの誤配です
ふらんす製ふらここのある空き屋敷
団欒の欒に巣作りする燕
ブラックだったり、グロテスクな内容の句も、あまり湿度を感じない。
Re:がつづく奥に埋もれている遺体
時計屋へ動かぬ人をもってゆく
コンビニの冷蔵庫の奥の巨眼
自分のことを振り返って、成長痛ってあったかなぁ。昔のことすぎて思い出せない。
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