2018年12月4日火曜日

『めるくまーる』 樋口由紀子

川柳の句集です

『めるくまーる』 樋口由紀子(ふらんす堂) より

厚化粧だったり薄化粧だったりする笑い

たくさんの人が笑っていて、その中に厚化粧の人や薄化粧の人がいる、という風にも読めるけれど、記憶の中に、ある一人の人がいて、その人の笑顔があるときには薄化粧だったり、別のときには厚化粧だったり、という読み方の方が面白い。もちろん、そのどちらでもない、いろいろな読みができると思う。


夕方は斜めに立つといい気分

キャスターがついているのが春の椅子

短いなら短いように舟に積む

蒲団から人が出きて集まった

一晩だけ預かっている大きな足

からっぽの帽子の箱は恥ずかしい

いつだって反対側を開けられる

さいころの6がでるまで金曜日

空箱はすぐに燃えるしすぐに泣く





前回の著者の句集『容顔』から19年とのこと。装丁の雰囲気もずいぶん違う。


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