2020年6月27日土曜日

自愛

無花果や自愛せよとは何せよと 池田澄子 (句集『此処』 朔出版 より)

手紙やメールの結びに、私もつい「ご自愛ください」と書いてしまう。言われてみれば、私などが言うことでもないような。ある程度年齢を重ねてくれば、自分の心身をメンテする必要性、方法はわかっていて、その上でどうしようもできない時もある。そのあたりの、ちょっとしたもやもやをすくって、軽やかな一句になっている。無花果はすくすく育ち、無垢なようでなにか一癖ありそうな感じもする。





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