句集『奎星』 小池康生(飯塚書店)
「奎」代表の小池さんの第二句集。関西の俳句界隈でW小池といえば、川柳の小池正博さんと俳句の小池康生さんです。
根つからの性悪なれど祭笛
性悪なのだけれどカッコいいのだと思う。祭り笛吹いてたら絵になって、「佳かりける」なんだと思う。
色鳥の入口となる一樹かな
鳥見していると、こういう木、ある。ジョウビタキとかアトリとかルリビタキとか次々に来る。
枯野原風一匹と数へけり
野良犬みたいな風。枯野がそう思わせるのか。
たけのこの白きところに値の書かれ
青簾越しに花の名教へらる
画家の眼を通したやうな裸かな
冬眠の蛇金色に変はりけり
初旅は保護犬貰ひ受ける旅
苗札のふいに小さき末尾の字
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