2020年11月17日火曜日

句集『奎星』 小池康生

 句集『奎星』 小池康生(飯塚書店) 

「奎」代表の小池さんの第二句集。関西の俳句界隈でW小池といえば、川柳の小池正博さんと俳句の小池康生さんです。


根つからの性悪なれど祭笛

性悪なのだけれどカッコいいのだと思う。祭り笛吹いてたら絵になって、「佳かりける」なんだと思う。


色鳥の入口となる一樹かな

鳥見していると、こういう木、ある。ジョウビタキとかアトリとかルリビタキとか次々に来る。


枯野原風一匹と数へけり

野良犬みたいな風。枯野がそう思わせるのか。


たけのこの白きところに値の書かれ

青簾越しに花の名教へらる

画家の眼を通したやうな裸かな

冬眠の蛇金色に変はりけり

初旅は保護犬貰ひ受ける旅

苗札のふいに小さき末尾の字







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