ふらんす堂に、第一句集シリーズという企画がある、と聞いたことがあった。
これがその一冊目のようだ。
シンプルな装丁。
二百数十句という一般的な句数。その割には1ページ4句組みなので厚みがあまりない。
内田茂句集『管制塔』より
蛍光ペン掠れてをはる夏期講座
朴落葉拾うてゆきぬ山男
工場に軽音楽部地虫出づ
宇宙旅行契約せむか柏餅
夏萩や母の棺のひょいと浮く
久女忌やマトリョーシカの胴割れて
昼寝覚酢飯を扇ぐことになる
星飛んで管制塔に人の影
教はりし妖怪体操して四日
手袋をはめて人の名思ひ出す
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