2018年7月27日金曜日

第一句集シリーズ

ふらんす堂に、第一句集シリーズという企画がある、と聞いたことがあった。
これがその一冊目のようだ。


シンプルな装丁。
二百数十句という一般的な句数。その割には1ページ4句組みなので厚みがあまりない。


内田茂句集『管制塔』より


蛍光ペン掠れてをはる夏期講座

朴落葉拾うてゆきぬ山男

工場に軽音楽部地虫出づ

宇宙旅行契約せむか柏餅

夏萩や母の棺のひょいと浮く

久女忌やマトリョーシカの胴割れて

昼寝覚酢飯を扇ぐことになる

星飛んで管制塔に人の影

教はりし妖怪体操して四日

手袋をはめて人の名思ひ出す



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