2018年10月23日火曜日

「豈」61号

「豈」61号より

幾たびも灯台に触れ風待月   青山 茂根
灯台の肌の白さとざらざらした質感。「風待月」という六月の異称が美しい。

ぼうたんと唱える湯舟に寝そべって  池田 澄子
「ぼたん」を「ぼうたん」と言うような長音化、俳句を始めた頃は可笑しくてしかたなかった。ぼうたんという響き、湯にのぼせてしまっているよう。

あのときの時間はいつか犀になる  小池 正博
動物園で、色々な動物を見るなかでも、犀はちょっと異質。「あのとき」には尋常でないことがあったに違いない。

扇風機とははやすぎる時計かも  中村 安伸
違うと思う・・・。

本の帯取ったら本は笑いだし  樋口 由紀子
本の帯、読んでいるときにずれてきたりして、気になることがある。けれど、取ったら何かが変わってしまうのだろう。

豈61号は、俳壇の新人賞についての特集。改めて、色々な賞があるのだなぁと思う。

昨日の十三夜の月。



0 件のコメント:

コメントを投稿